特別支援教育に携わった7年間は,私にとって教えるということについて大きな考えの変化をもたらしました。
それは,
子どもの可能性に天井を作らないこと。
かといって、やりすぎないこと。成長の点火点を見逃さず、可能性を信じながら待つこと。
実はこのバランスが難しいと感じています。
子どもによって成長の仕方はさまざまであり,
そのスピードも違います。
そこを見極めて,待ちつつも適切なサポートができるかどうか。
適切なサポートがなければ,停滞したり後退したり止まったりするのです。
諦めず、焦らず、サポートの仕方を常に試行錯誤できる教師が良い指導者だと言えます。
子どもの能力に天井を作ってしまいがちな面も注意すべき点です。
特に特別支援関係では,例えば
「漢検2級まで到達すればいいだろう」
「英検3級が合格すれば上等」
「割る数ひとけたの割り算までできれば良いのではないか。」
一人一人の児童への目標値の設定が重要なだけに,こういった思考に陥りがちです。
周りが子どもの能力に上限を定めるとそこを乗り越えて伸びるのは大変になります。期待値や目標値以上に能力を伸ばすのは難しいことなのです。
子どもの能力に天井を作ってはいけないというのはそういうことです。
だからと言って
まだ伸びる
まだ伸びる
と,高みを目指して子どもを追い立てるのも違います。
子どもの伸びていくペース配分は,サポートする側が考慮しなくてはなりません。
昔,脳性麻痺のお子さんに
休み時間も返上で,3けた÷2けたの商の立て方を指導したことがあります。
真面目なお子さんで,2人でコツコツ取り組みました。
私に別に怒られたわけでもないのに,休憩に入った途端,涙をポロポロこぼす姿を見てハッとしました。
子どもには子どもなりのペース配分や伸び方のスピードが存在するのであり,良かれと思ってもやる気を持って取り組める学習スタイルとのバランスを破ってはいけないと。
できるようになるのに1年かかっても2年かかっても良いのです。
到達できれば,できるようになったという結果は同じなのですから。

