個性の伸長と言われることが多くなりました。
得意なことを伸ばすとも言われます。
「それぞれの能力を発揮して」
とか
「人には何かしら優れた点がある」
とか。
少し違和感を感じてしまう私です。
得意なことを伸ばすのは良いのですが,その道のトップになることを目指すあまり,その子の人生が窮屈なものにならないようにと願います。
トップを目指す世界に身を置くということは,すなわち敗者のゲームに身を置いたということです。
ひと握りの勝者のために,あとは脱落していくわけです。
スポーツでも勉強でもいえることだと思っています。
そういう世界が強調されすぎると,役に立つか立たないかで人が評価されがち。
優生思想など極端な価値観に舵取りする社会にならないか恐れています。
何者かになることも大切なのかもしれないけれど,何者かにならなくても良いのです。あなたの存在そのものが素晴らしい。
それを私自身常に忘れないようにしたいし,伝えたいと思っています。
ある目標に到達する時間や到達具合はその子その子で違うのです。一年かかって到達する子もいれば3年かかって到達する子がいても良いのです。極端な言い方をすれば,仮に到達できなくてもその子がこの場で頑張ってくれた,その事実があればいい…。
大切なことなのですが,教える立場にいると分かっていても忘れそうになる時があります。
そこにいてくれるだけで価値がある
それを忘れず伝え続ける大人の一人でありたいと思います。

