我が子が小学生の頃は,私も保護者で構成するお話の会に参加していました。
大先輩のお母さん方の素話が大好きで,自分もあんな風に豊かに表現できたらいいなと目標にしていました。
本題からは外れますが,8年ほど前の読み聞かせの様子です。
朗読や読み聞かせにおける暗誦は,表現を豊かにし,聞き手も豊かなお話の世界に誘います。
一方,多読音読の音読では,暗誦はさせていません。
目的が違うのです。
多読音読では,文字と音声のマッチングを進めるのが狙いです。文字を見ずに覚えてしまっては,どの音声がどの文字を指すのかを理解することができません。
なのでレッスンでは日頃から,
「文字から目を離さないで読もう。覚えてしまって文字を見ないということがないようにしよう。」と,話しています。
文字から目を離さず,音声と文字を結びつける作業は,大人が思う以上に難しいものです。
また絵本そのものに繰り返しが多く,3語文あたりの絵本ならあっという間に覚えてしまいます。
それをできるだけ避けるために工夫していることがあります。
- 指差ししながら読んでいる途中で,一旦止めて止めた場所が正しいかどうか音と合っているかどうか確認する。
- 一文読んだ後,単語を一つ発音し,指差しできるか確認する。
- 節で区切ったカードを作り,発音に合わせて並び替える。

- 単語のカードを準備し,発音に合わせて並び替える。

習いはじめのお子さんにとって3や4はかなり難易度が高いです。
就学前〜小学校低学年のお子さんの場合,4はやらずに3だけで済ませることもあります。
しかし,継続することで文字に注目することの大切さがわかり,目的意識をもって文字と音声を結びつけるようになります。
個人差もありますが,就学前のお子さんは一般的に文字と音声、そしてマッチングを意識的に行うことが難しく,同時期スタートした3,4年生のお子さんの方が先に文字の習得をしていく状況になることもあります。
が,CTP絵本メインで1年半ほど文字と音声のマッチングをしておくと,ORTをスタートさせてもうまくマッチングでき,読みが進むことも多いのです。
HalloweenやChristmasなどのイベント用に音読をするのなら,暗誦そのものに意味もあり,暗誦することで子どもの達成感も上がることでしょう。
普段のレッスンでは,文字から目を離さず,音声と文字とのマッチングを進めながら「読めた」「分かった」の体験を積んでいきたいと思います。

